これは歌謡曲というのだろうか。昭和の時代に非常にRockぽく登場した
CharのCharの2枚目のシングルにして彼の代表曲となった曲。また
珍しく非・自作曲となり、作詞は阿久悠氏が担当している。後にいろんな
アーチストがカバーしていることからこの曲のスゴさが伝わる。令和の今でも
色褪せないメロと詞はこれからもあらゆるシンガーに影響を与えてゆくのだろう。
この曲を初めて聞いたのはTVのバラエティー番組の挿間の歌手ゲストとして
登場した時だった。当時はCharのGuiterの技など全く分からなかった。でも
詞は刺さった。
「♪鏡の中で 口紅を~」からどんな状況かと幼いながら想像をめぐらした。
「♪どんな噓をついてやろうかと~」など当時の正統派歌謡曲にはあまり
見られない言葉回しは流石だ。今となっては、阿久悠氏の才があってのことと
納得するのだが当時は斬新だった。
この頃、歌謡曲と対当して「ニューミュージック」なる分野が注目されてた時で
荒井由実さんや中島みゆきさんなどフォークじゃないけど歌謡曲でもない
なんとなく洋楽っぽいジャンルが注目されCharもその辺の枠にジャンル分けされ
てたような気がする。当時の日本の音楽界でのこの非常に幼い分類はどうでも
いいのだが、子供ながら「気絶するほど悩ましい」は「ニューミュージック」
でもないな。。。と感じた。まだRockなるモノの形態すら理解できてなかった
ガキの私の印象だったが。
大学の頃駆け出しバンドを組んでこの曲を自身でアレンジしカバーしてみた。
ずっと記憶に残っていた曲だし、その頃になっても曲に古さを感じなかったから。
でコード起こして、アレンジしたのだが難しかったのを覚えてる。
完コピする技術もないのでオリジナルアレンジを多用したのだがフェイクさえ
かなり悩んだ。おかげで聴いたり歌ったりしているだけじゃわからなかった
曲へのこだわりがくみ取れた。
名曲というのはこういうモノなのかもしれない。聴きやすく覚えやすく
簡単そうに見えても、中身は非常に凝っている。
SASやユーミンのようにヒットPOPを連発し、その時代の恋人たちの思い出の
曲になり伝わる懐メロもあるが、「気絶するほど悩ましい」には誰かの背景と
なって聴かれるPOPさを感じない。なんというか音楽的教材、参考曲の雰囲気が
ある。
これからも時代を超え、あらゆるジャンルのミュージシャンに歌い継がれて
ゆくんだろうなぁ・・・と思ってる。
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